2022年1月19日水曜日

8月10日 東明館vs日本航空

 8月10日 東明館vs日本航空

→日本航空勝利 4-0


<東明館>

〇攻撃

バントが多め。1試合平均4犠打など、地方大会でもバント中心に勝ち上がってきた。

バスターエンドラン、1・3塁からのエンドラン、スクイズなど多岐にわたる攻撃で、作戦はある程度豊富だったように思う。意外と盗塁はない。

打線も安打数こそ少ないが、捉えた当たりは少なくなかった。

正直飛び道具(長打)がなかったので、このゲームの差はそこだったように思う。

〇守備

今村投手が大変良かった。ピッチトンネルを通すようなカットボールとチェンジアップを使って、ゴロの山。カーブでもカウントがとれる。審判が外が広かったのか、相性もよくカウントを整えることができた。ひっかけたり、詰まったりと打たされるような場面が何度もあり、日本航空は苦しかったように思う。

対策をするならば、

アウトコースの直球とカットボールが生命線なので、踏み込んで打ちに行くか、

追いかけずに近いボールを待つかどちらかだったのかな、と思う。


守備も安定しており、佐賀大会負けなしの力は伊達ではないと思った。

守備から崩れるという雰囲気はほぼなかった。


〇采配

バント・サイン系で動かすタイプだったように見える。

好投手に対して揺さぶりをかけていったともいえるが、比較的動くタイプのように感じた。

タイム3回は6回に2度、8回に1度。3回目のタイミングは結構難しくて、2番でかけるか3番でかけるか、微妙なラインだった。結果打たれた後に使ったので、印象としては後手に回ったようにも見えた。劣勢なら先手を打つべき・・・か・・・?ここは意見がわかれそう。


気になった2つの場面。

①3回表の攻撃、無死1塁打者・1番加藤。「ここでバントか」と思ってしまった。

1番いい打者なので、自分ならヒッティングで行く気がする、、、。

②6回表の攻撃、2死1・2塁でセンター前ヒット。

 ホームでクロスプレイになったがセンター好返球でタッグアウト。

 このときサードランナーの三塁回りは大変上手だったが、

 ホームのスライディングが直線だった。

   ホームコーチャーがスライディングのジェスチャーだったので、回り込んでいれば間に合ったかもしれない。采配ではないが、もったいなかった部分。


<日本航空>

〇攻撃

飛び道具の重要性が出た、という印象。

5回まではほとんど同じアウトの取られ方をしており、

「甘いボールを打っていこう」みたいな攻撃に見えた。

若いカウントからのヒッティングが多かったので、

「まずは振っていくこと」みたいな指示が出ていたように想像している。


正直なところ、

打ち方が”最短距離打法”で、今村投手のカットボールには対処できていなかった。

トップを動かさず、大きくひねって、最短距離で打っている。かつ多くの選手がそのような打ち方であったので、いろいろ思うところがあった。


〇守備

ヴァデルナ投手がよかったが、特にバックドアのスライダーがあんなにも有効なのかと感じた。投球の4割はスライダーだが、カウントもとれるし、右打者は角度が合わずに捉えにくそうであった。

制球力は比較的アバウトだが、大型左腕から投げられるスライダーは捉えにくいように思う。


〇采配

基本は動かない。タイムも1度もとらなかった。横綱野球といえばそう。

方針なのだろうか、どんな意図があるのかを知りたい。

配球のサインを監督が出しており、狙い球を外したりピッチドアウトをしたり、

高校生ではできないような内容の配球になっていた。

日本航空が勝ってきた秘訣の1つはそこのような気がする。


<総合的な学び>

結局長打力は必要だな、という点。

正直東明館が中盤まで押しているゲームだったので、前半のところで点がとれなかったのが痛かった。

その分力で押し切られてしまったゲームとなった。

ただ十分に互角の戦いだったように思う。


ゲーム内容としては東明館のほうがいいし、6回までは勝ちゲームの展開をつくっていた。

やはり「取れる時にとる」「いろんな形でとれる」ことも大事なのだろう。

結局は長打が出るチームを作らなきゃダメなんだと思う。試合を最終的に決めたのは8回裏の2ベース2本なので。








2022年1月8日土曜日

8月10日 甲子園 新田VS静岡

 甲子園初日の試合を映像をみながらスコアをつけた。

試合結果:4-2と新田高校が勝利


新田高校の印象

〇攻撃:打ち方も悪くなく、打つボールの選択がよかった

ボールを振らずにストライクを振っていくこと

本調子でない高須投手に対して、じっくりと攻めていた。

ストライクボールがはっきりするので、甘いボールを振りに行っていた印象

三振は多かったが、打席の中での粘りがある


というか、MAX146キロ、120キロのスライダー、130キロのフォークがあり、

地方大会無失点の投手から点を取るためには新田のような攻撃しかないのでは、という印象。ストライク率があと5%ぐらい高ければもっと厳しい勝負になっていただろうし、高校生で130キロのフォークに対処するのはハイレベルな話。

調子が悪かったのもあるが、新田の打者陣がボールを振らず、ストレートにも負けずに粘り強く打席のなかで工夫した結果だと考える。


〇守備:相手を意識した攻めをしていて、インコースを多用し外のスライダーを打たせたり、バックドアスライダーでカウントを稼いだ

ちゃんとみられてなかったが、ポジショニングもよかった

〇采配:キャッチャーがマメにタイムをとる、監督もタイム2回使用し、先手を打っていた印象。

要所でのエンドランや簡単にバントしないような動きが、地味だがボディブローとして効いていた。ミスが少なく、ワンプレイごとの積み重ねがよかったように思える。


静岡高校

〇攻撃:粗さを感じてしまった。予選での打率をみると高いが、うまく攻められてボールを打ちに行ってしまうケースが目立った。打ちに行くのはいいが、スイングパスが悪いのかスライダーを打ってフライになるケースが多発。半分以上はフライアウトなので、元のポテンシャルは高いのだが、指導法の問題の可能性も。得意の走塁を仕掛けられる場面もなく、後手に回ってしまった印象。

〇守備:高須投手がいまいちだったのが誤算だったように思う。守備は乱れもなくよく訓練されているという印象。野手の返球バックアップなど、学ぶべきところはやまほど。伝統校の強さ、簡単には崩れないチームである。

高須投手、コンディションなのか、マウンドとの相性なのか、ストレートが抜けることが多かった。アームアングルとボディターンがあまり合ってなかったか、踏み込みで崩れてしまうような。大型投手なので、バランスをとるのが難しいのもあるが、能力は本当に素晴らしい。あとストライク率が5%でもよければ違った展開になっていたので、紙一重の戦いだったなと思う。


〇采配:高須投手が崩れたことで思うようにゲームが運べなかった。

ボールが増え、打撃のリズムも崩れ、ちぐはぐな攻めとなってしまった。

悪循環のなかで車輪がうまくまわらずに進んでしまい、必然的に後手にまわってしまった。

選手交代、タイムのタイミングもバタバタしており後手にまわっていた。

負けゲームの要素であったが、負けゲームをそのままとどめることができなかった。


〇学び

悪循環のなかでどう戦うか。車輪がうまく連動しないなかで、スイッチをどう入れなおすか。タイムやら仕掛ける回数を増やすやら奇襲やら、あえて動かす材料をつくる必要はあるのかもしれない。

能力的に戦うのであれば静岡のほうが優勢だったように感じるが、「わずかな積み重ね」が勝ちにつながったように思う。展開上はどっちが勝ってもおかしくなかった。

繰り返しになるが、146キロのストレート、130キロフォークを投げる投手相手に2点を取った新田打線はすばらしい。投球フォームからみれば制球に難を感じるわけで、自滅という見方もできるが、ボールを振ってしまうことも少なくない。

「ストライクを打って、ボールを見逃す」という野球の本質を感じた。


そのなかで、やはり両校ともに崩れなかったし、それ以上に新田高校バッテリーがくずれなかった。結果論だが、「負ける理由」が新田高校のほうが少なかった。個々人の工夫が実を結び、1球毎1プレイ1打席ごとの上積みが新田高校のほうが多かったように思う。

余談ながら、この上積みのことを勝手に「51対49理論」と呼んでいる。

ちょっとずつ工夫をして1球多く投げさせるとか、1歩スタートを遅らせるとか、少しだけタイミングを外すとか、そういう小さい工夫の積み重ねが勝利につながる、という意味で考えている。いまいち言語化しきれていないが、勝つためには小さな積み重ねが大事だ、と思っている。














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