2022年1月8日土曜日

8月10日 甲子園 新田VS静岡

 甲子園初日の試合を映像をみながらスコアをつけた。

試合結果:4-2と新田高校が勝利


新田高校の印象

〇攻撃:打ち方も悪くなく、打つボールの選択がよかった

ボールを振らずにストライクを振っていくこと

本調子でない高須投手に対して、じっくりと攻めていた。

ストライクボールがはっきりするので、甘いボールを振りに行っていた印象

三振は多かったが、打席の中での粘りがある


というか、MAX146キロ、120キロのスライダー、130キロのフォークがあり、

地方大会無失点の投手から点を取るためには新田のような攻撃しかないのでは、という印象。ストライク率があと5%ぐらい高ければもっと厳しい勝負になっていただろうし、高校生で130キロのフォークに対処するのはハイレベルな話。

調子が悪かったのもあるが、新田の打者陣がボールを振らず、ストレートにも負けずに粘り強く打席のなかで工夫した結果だと考える。


〇守備:相手を意識した攻めをしていて、インコースを多用し外のスライダーを打たせたり、バックドアスライダーでカウントを稼いだ

ちゃんとみられてなかったが、ポジショニングもよかった

〇采配:キャッチャーがマメにタイムをとる、監督もタイム2回使用し、先手を打っていた印象。

要所でのエンドランや簡単にバントしないような動きが、地味だがボディブローとして効いていた。ミスが少なく、ワンプレイごとの積み重ねがよかったように思える。


静岡高校

〇攻撃:粗さを感じてしまった。予選での打率をみると高いが、うまく攻められてボールを打ちに行ってしまうケースが目立った。打ちに行くのはいいが、スイングパスが悪いのかスライダーを打ってフライになるケースが多発。半分以上はフライアウトなので、元のポテンシャルは高いのだが、指導法の問題の可能性も。得意の走塁を仕掛けられる場面もなく、後手に回ってしまった印象。

〇守備:高須投手がいまいちだったのが誤算だったように思う。守備は乱れもなくよく訓練されているという印象。野手の返球バックアップなど、学ぶべきところはやまほど。伝統校の強さ、簡単には崩れないチームである。

高須投手、コンディションなのか、マウンドとの相性なのか、ストレートが抜けることが多かった。アームアングルとボディターンがあまり合ってなかったか、踏み込みで崩れてしまうような。大型投手なので、バランスをとるのが難しいのもあるが、能力は本当に素晴らしい。あとストライク率が5%でもよければ違った展開になっていたので、紙一重の戦いだったなと思う。


〇采配:高須投手が崩れたことで思うようにゲームが運べなかった。

ボールが増え、打撃のリズムも崩れ、ちぐはぐな攻めとなってしまった。

悪循環のなかで車輪がうまくまわらずに進んでしまい、必然的に後手にまわってしまった。

選手交代、タイムのタイミングもバタバタしており後手にまわっていた。

負けゲームの要素であったが、負けゲームをそのままとどめることができなかった。


〇学び

悪循環のなかでどう戦うか。車輪がうまく連動しないなかで、スイッチをどう入れなおすか。タイムやら仕掛ける回数を増やすやら奇襲やら、あえて動かす材料をつくる必要はあるのかもしれない。

能力的に戦うのであれば静岡のほうが優勢だったように感じるが、「わずかな積み重ね」が勝ちにつながったように思う。展開上はどっちが勝ってもおかしくなかった。

繰り返しになるが、146キロのストレート、130キロフォークを投げる投手相手に2点を取った新田打線はすばらしい。投球フォームからみれば制球に難を感じるわけで、自滅という見方もできるが、ボールを振ってしまうことも少なくない。

「ストライクを打って、ボールを見逃す」という野球の本質を感じた。


そのなかで、やはり両校ともに崩れなかったし、それ以上に新田高校バッテリーがくずれなかった。結果論だが、「負ける理由」が新田高校のほうが少なかった。個々人の工夫が実を結び、1球毎1プレイ1打席ごとの上積みが新田高校のほうが多かったように思う。

余談ながら、この上積みのことを勝手に「51対49理論」と呼んでいる。

ちょっとずつ工夫をして1球多く投げさせるとか、1歩スタートを遅らせるとか、少しだけタイミングを外すとか、そういう小さい工夫の積み重ねが勝利につながる、という意味で考えている。いまいち言語化しきれていないが、勝つためには小さな積み重ねが大事だ、と思っている。














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