2019年8月19日月曜日

透明な指導



「がんばる」ことを求める大人、「がんばる」とは何なんだろう?少なくとも、僕は毎日頑張って生きている。夏休みは朝から野球をやり、時に教員業務を行っている。2学期の授業の準備だってやっているし、野球と仕事以外の事柄も取り組んでいる。私は私なりに懸命に頑張っていきている。


僕が懸命に生きるということは、相手もまた懸命に生きているはずだ、ということ。本当は懸命でないかもしれない、手を抜いて生きているかもしれない。ハンバーガーを1個つくることであっても、それなりの本気でつくってくれているはず。ピクルスをハンバーガーに投げつけて遊んでいることは、きっとないはずなのである。しかし僕が思うのは、そんなことすらどうでもいい、ということ。何かに熱中している人は、何かに本気で取り組んでいる人は、余計なことに気を取れれない、そんな気がする。


自分と他人のものさしは、決定的に違う。一生懸命のものさしは、本気でやっているというものさしは違う。僕はグラウンドで黙って「一生懸命」選手を見ている。一方で「一生懸命」怒鳴っている人がいる。僕の尺度で言えば、僕は一生懸命だ。選手のプレイを見ながら、分析したり他の動きとトレースさせたり、「どんなアドバイスを送るべきか」を考えている。闇雲に言えばいいわけじゃない、タイミングがある、吸収できるように説明する必要がある。どうやって伝えるか、何を伝えるか、そもそも伝えるべきか、考えを聞くだけにしておこうか、と考えている。これが僕の一生懸命だ。はっきり言えば、グラウンドでの存在感はない。(と思う)。



目立ちたいという気持ちはあるが、それが先に出たら指導はできない。僕はそう思う。監督は違うが、コーチは目立たない。それがよいと思う。優れた技術は、透明なのだ。その選手に溶け込むような、色のついてないアドバイス。馴染みやすいアドバイス。そんなアドバイスをしたい。形を1からつくるのではない。今あるものを発展させていく。観察して、分析して、コツコツ声をかけていく。色のついていない言葉で、溶けやすい言葉で。選手との会話、対話。これが全て。

野球消滅を読んで


野球消滅を読んで

中島大輔 『野球消滅』を読みました。面白かったので、ここに記録しておこうと思います。


『野球消滅』とはまたショッキングなタイトルですよね。全然知らない人は「感情論&拡大解釈による危機感煽る系」な本かと勘違いしてしまいそうですが、データや事実を根拠にして話が進んでいきます。「野球人口減少」がひとつのテーマですから、もちろんそれに関連する学童野球の野球人口のデータ、日本ハム大渕スカウト部長が作成した「チーム単位部員数の推移(新潟県高野連)」など、知らなかったことも数多くあり、大変勉強になりました。


 そういった資料やデータだけでなく、地域の実情や現場の声も取材されていて、実際に現場で野球に携わっている方々がどんな様子なのかもよくわかります。そういった意味では、諸問題を身近に感じることができる内容になっていると思います。実際私は学童野球と関わることがないので、知らないことがたくさんありました。連盟の登録と大会について、幼い頃を思い出せば「〇〇市は☓☓に登録していないので、□□大会に出れないんだよ」と大人が会話していた気がします。


 先に述べた学童野球だけでなく、学生野球・アマチュア野球からプロ野球などと、各カテゴリの構造がよくわかるようになっています。連盟間で縦割りで連結しているわけではなく、「ガラパゴス携帯」のごとく多岐にわたっています。正直私もよくわかっていないこともありますが、他カテゴリの連盟を知ることができますし、野球界の構造の複雑さがよく分かるでのはないか、と思います。これだけ横断的に書かれている本て、他にあるんですかね(ありそうだけど知らない)。





 本書はそんな形で、「野球界の構造を明確にし、その構造から生み出される問題を捉える」ことが読む意味になるんだろうと思います。例えば投球制限の問題、結構みなさん議論されてますよね。実際改善するのって、結構たいへんなんですよ。

 そこには各新聞社が絡み、高校野球で儲ける新聞もあればプロ野球で儲ける新聞もあります。私立は私立で生徒募集が絡み、公立は人数が集まらず苦しみ、高野連は「教育の一環」として高校野球を守りたい。それぞれがそれぞれで、利権を守りたいわけだったりします。だから、現状の高校野球のあり方を変化させるためには、ある意味それぞれからOKをもらわないといけないわけなんですね。したがって、「投球制限は投球制限だけの問題ではない」と私は思うわけで、これこそが「日本野球界が抱える構造的な問題」にあたるわけです。




 我々現場の人間にとって、もしくは野球に携わる方々にとって、「野球が消滅する」のは嫌ですよね。しかしその危機に瀕しているわけです。不幸は足音を立てずにやってきます。崩れるときは、本当に早い。そうならないために、野球を残したい人たちの手で、声を上げる必要があると思うんですね。
 

 「声を上げる」というは、無鉄砲に高野連を否定することではなく、現状を理解したうえで次の一歩を踏み出すことです。「高野連を炎上させる」のではなくて、「野球界がアップデートしていく」ためにともに歩みを進めるべきなんです。まずはその歩みの一歩として、『野球消滅』を読むことです。そして、野球界だけでなくこの本を広め、多くの方々に現状を知ってもらい、世論として野球を変革する動きをつくっていきたい。野球界が動かざるを得ない、そういう状況をつくりたい、そう思います。


2019年8月13日火曜日

監督になったらやってみたいこと


夏休みも後半にさしかかり、秋の大会の足音が聞こえてまいります。夏の大会で悔しい敗戦を迎えた我がチームは、着々と新人戦へ向けて準備を進めている最中です。新チーム立ち上げの大事な時期にどっぷりたっぷり関わることができて、今年の夏は良い夏です。新チームの開始に合わせて「投手マニュアル」の出荷、練習試合等のデータの出荷ができたので、個人的には自分の働きに合格点をつけたいとおもいます。


色々野球のことを考えるんですが、やってみたいことがあります。しかしなかなか監督ではないため、実現できないことが多いです。もし監督になったらやってみたいこと、今思いつくことをここに書き記しておこうと思います。「こんなこと面白いんじゃない?」みたいなものがあれば、ぜひ教えてください。


・試合データの集計
・身体計測データの集計
・チームマニュアルの作成
→ベースにミーティングを実施
・規定打席、投球回数制度
・ピッチスマートの導入
・チーム内リーグ戦
・体作り(トレーニング・栄養摂取・昼寝)
・二部練習 
・週休2日制度
・ダンスを取り入れる
・なんか楽しいイベント
・みんなHR打つチーム
・みんな140キロ投げるチーム

2019年8月6日火曜日

重い腰を上げました。


みなさんこんにちは。久々に重い重い腰を上げて、ブログを書こうと思います。今日はブログを書いていなかった時期の振り返りを書きます。重大発表でもなく、重いテーマでもないのですが、かんたんにログを残しておこうと思います。


さて、どうやら3月のはじめ頃から今日まで、私はブログを書いていなかったらしいです。およそこの5ヶ月間、何をしていたのか・何を感じたか、ということですね。野球的な動きで言えば、この時期に「春季大会」「選手権大会」があったことは高校野球の事実です。お察しの通りで、本校の結果が一切振るわなかったのは紛れもない真実であります。学校業務的な部分でいえば、新しい学年となり、これまで出会ったことのないような出来事ばかりでした。つまるところ、「野球でも学校業務でも未知との遭遇が続いた」が、かんたんな要約になるでしょう。


野球のことで言えば、選手権大会において、自分で勝手に決めた最低限のノルマはクリアしていました。「ベンチ入り投手全員max130キロオーバー」というノルマです。一応これはクリアしました。春先~夏前にかけてピッチデザインとして、各々の良さを引き出すパターンを相談し、ある程度の名前のあるチームとも投手陣が勝負できる状態になっていました。しかし選手権大会はビッグネームのチームに惨敗。何も手応えなく終了してしまいました。


試合の勝敗にコーチの私が直接関与できることは、限りなく少ないです。そもそもベンチにも入っていませんから、そこで何かができるわけではありません。夏の大会が始まる前に、私ができうる全ての準備と必要なことは選手らに伝えてありました。その点において「やりきった」という感覚を持っているので、負けた場合でも次に進む気持ちになることができました。もちろん投手力の不足による敗退は認めています。責任も感じています。しかし、下を向いても仕方がないのです。


ここで大事だと思ったのは、「できること」と「できないこと」を見極め、「できることを続けていく」ということです。例えば私は試合運びやゲーム展開を追いかけること、守備走塁の精度を高めていくこと、ここらへんは私が関与しにくい現状があります。練習試合も毎回ベンチに入るわけではないですし、そもそも守備走塁等に関して別の方が指導されています。そこはそこ、私はわたし。連携を取りながら、各部署で精を出す・役割を果たすことで、チームに還元されていくはずなんですね。だからこそ僕はバッテリーに集中し、注力していく。個々にアプローチをかけ、打撃指導を行っていく。僕はここに注力しなくてはならないし、その一方でシステム的な問題も本校の課題でもあるのは事実です。



ひとまずこんな形にしておこうと思います。また書きます。

8月11日 東北学院vs愛工大名電

 8月11日 東北学院vs愛工大名電 5-3 東北学院〇 かんたんなまとめ:初出場の東北学院が優勝候補の名電を撃破。 140キロトリオと激戦区を勝ち抜いてきた名電だったが、東北学院伊東投手の前になかなか点を取ることができない。初出場かつ新聞記事C評価の東北学院、投打がかみ合い長打...