2021年5月21日金曜日

野球について考える 1 野球のゲームの特徴 「プレイ間隔」

 今日は昨日の続き、「プレイ間隔」について書きます。まずは昨日の最後のスライドから。


野球は攻防が入れ替わり、その間に「次のプレイの準備をしましょう」ということです。野球ライターの田尻賢誉さんが言い始めた言葉だと思いますが、いわゆる「JK(準備・確認)」です。


2枚目にいきましょう。


攻防だけでなく、攻撃中・守備中にも細かく見ると間隔があります。「波状攻撃」のような断続的な攻撃はできないのが野球ですね。打者がヒットを打って、また次の打者を迎えるまで間隔が必ず存在します。また、一球投げたのちにも間隔が存在します。

私は野村克也氏が「野球は間のスポーツ」と評していたのを記憶しています。『野村ノート』はベストセラーとなり、野球に「知」が重視されるきっかけになったのは『野村ノート』のおかげであると私は考えています。

この「間」で何をするのか、同じ実力なら準備ができているチームのほうが有利にことを運べるのではないでしょうか。負けるのは想定外の出来事が起きたときですからね。


さて、3枚目。
先ほどのを図式化(というほどでもない)しました。
大事なのはここで何をするのか、ということ。今回の記事では書ききれないのですが、次の準備にどれだけ時間が割かれているのか、ということです。

試合で相手チームの様子をみていると、チームで何を大事にしているのか、どんな取り組みをしているのかがよくわかりますね。シートノックやゲームのイニング間などでの声掛けは、チームの取り組みがよく現れます。


※余談ですが、「声を出す」というのは理不尽なような気がしますが、ちゃんと理由があると思っています。腹式呼吸ができるようになること、腹圧をかける訓練になること、興奮水準を高めてパフォーマンスを上げることなど、いいことだらけ。詳細は今度ちゃんと調べます。

声を出すことで大事なのは「情報を共有する」です。取り組みのよいチームは、情報共有スピードが速く正確で、事前に確認できています。



さて4枚目。


「間」=「時間」と言い換えることができます。となると、

・1球毎の時間

・1プレイの時間

・攻撃、守備の時間

もそれぞれ野球では関係がある、ということですよね。


例えば

・ランナーが出たときに、セットポジションを長くする

・速いテンポで打者に考えさせない

・打ち気なバッターに対して、ロジンを触る、サインが合わない振りをして力みを誘う

など、これらは時間が技術面とリンクしていると考えられます。


時間のことでいえば、私はネットの記事で読んだ須江航監督(仙台育英高校監督)の言葉をすごく覚えています。

https://www.nikkansports.com/baseball/news/1742518.html

”野球を突き詰めていくと、結局ストライクを振って、ボールをいかに見逃すかなんです。”


記事内ではやや違うニュアンスかもしれませんが、私も本質的だと思いました。つまるところボールを見逃すこと(相手守備の時間を長くすること)で、特にアマチュアでは有利な展開に持ち込むことができるはずなんですね。

私が考える「ボールを見逃す効果」とは、

・相手野手のスプリットステップの回数が増える(単純な疲労)

・守備の時間が伸びる(集中力を酷使する)

・守備が打球に反応しにくくなる(出塁・得点の可能性が高まる)

これらは相手は守備だけでなく、攻撃にも悪影響を与えることがあるのではないでしょうか。印象論ですが、互いに四死球が多いゲームは、取って取られて、エラーも多いゲームになっています。

この「攻守の時間」については、情報を集めた際にも重視しているチームがありました。野球は勝利に貢献する要因が多いので限定はできませんが、勝利の可能性が高まると考えています。


ということで、今回は「プレイ間隔」でした。

間で次の準備をしましょう、時間を効果的に使いましょう、攻守の時間を気にしましょう

といった具合です。ありがとうございました。


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