今日は続き、「状況変化」についてです。
まず1枚目のスライド。
野球は、
・ボールカウント12種類
・アウトカウント3種類
・ランナーの位置8種類(ランナー1塁とか)
で合計288種類のケースが発生します。
私ならば、
①確率の高いパターンは反応で動けるようにする
②ケースによって選択肢が複数生まれる場合は、確率の高い2~3を反応で処理できるように
(練習では率の低いものまでやれるだけやる?)
③試合で、率の低いものはある種「あきらめる」
状況判断で最低限の対応ルールを決めておく
例えば、
①無死1塁 0-0 反応でバント処理(100%ミスなくできるように)
②無死1塁 1-1 バントメインで、バスター・エンドラン系も内外で確認
バントは通常処理、バスターエンドランなら外野は3塁で刺せるように
→結果バスターエンドランでショートが動いてしまって抜けてしまいました
外野がポジショニング深くて楽々セーフでした・・・をなくしたい
③1死1・2塁 1-2 ヒッティングの可能性(上位打線)
結果セーフティバントされました→セーフになりました
→もちろんアウトにできればよいが、確率は低かった
なんでもかんでもアウトにできれば、セーフになれればよいのですが、実際はそうはいきません。「パターン処理・選択肢から対応」して、「どうにもならないことは割り切る」場面も出てきます。ケースに対して理解を深めていくことで、実際にグラウンド上の瞬間の判断で、最善のプレイができるようになってほしいと思います。
下のリンクの記事のなかで須江航監督が、
「野球で起こりうる288ケースの予行演習を1年間してきた」とあります。
https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/201908020000970.html
実際に須江監督がそう仰るのだから、その準備をしてきたのだと思われますが、そもそも指導者がそこまで分析できているのか?自分はできるのか?と言われれば、こうして考え始めている段階です。どこまで考えていったのだろうか、気になるところです。
「状況変化」の項目において大切なことは
・セオリーを把握し反応で動けるようにすること(基本的な攻め方・守り方)
座学→形式練習→実戦練習
・複数の選択肢がある場合、確率の高い2~3を処理できるように(状況判断)
座学や実戦を通して、確率が高いものを選手が感じ取れるようにしたい
・割り切りを知る
ある種「しょうがない」が出てくる。
ゲーム中は「しょうがない」ので、練習で「しょうがない」をつぶす
こういった基礎基本パターンを理解したうえで、
・試合ごと(打順点差イニングなど)の状況を踏まえてゲームで状況判断できるようにする
ポジショニングにしても、「実際これどっち?」という場面が出てきます。データや能力などを突き合せたうえで、判断をすべきでしょうね。ここが一番難しいし、面白いところだと思います。
僕が野球を見ているときは、
「次はどんなボールを投げるのか」
「どんなサインを出すのか」
「どんな攻撃をしかけ、どんな守備をするのか、その展開はどう変わっていくのか」
といった駆け引きを楽しんでいます(これが一番楽しい)。
そして一つの選択に対して、「どうしてそうなのか」と理由を考えています。
楽しみ方はそれぞれなので何でもいいと思いますが、相手があるスポーツで、戦術が発達しているスポーツで、考える時間があるスポーツなので、打ち方や投げ方・スピードだけではないところの楽しみも本来たっぷりとあるはずです。僕もまだまだ言語化できていませんが、ブログで考えることを通して、「駆け引きの面白さ」を伝えられる指導者になりたいと思います。
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