2021年5月24日月曜日

野球について考える 1 ゲームの特徴 「状況変化」

 今日は続き、「状況変化」についてです。


まず1枚目のスライド。

野球は、

・ボールカウント12種類

・アウトカウント3種類

・ランナーの位置8種類(ランナー1塁とか)

で合計288種類のケースが発生します。


私ならば、

①確率の高いパターンは反応で動けるようにする

②ケースによって選択肢が複数生まれる場合は、確率の高い2~3を反応で処理できるように

(練習では率の低いものまでやれるだけやる?)

③試合で、率の低いものはある種「あきらめる」

状況判断で最低限の対応ルールを決めておく


例えば、

①無死1塁  0-0 反応でバント処理(100%ミスなくできるように)

②無死1塁  1-1 バントメインで、バスター・エンドラン系も内外で確認

 バントは通常処理、バスターエンドランなら外野は3塁で刺せるように 

 →結果バスターエンドランでショートが動いてしまって抜けてしまいました

  外野がポジショニング深くて楽々セーフでした・・・をなくしたい

③1死1・2塁 1-2 ヒッティングの可能性(上位打線)

 結果セーフティバントされました→セーフになりました

 →もちろんアウトにできればよいが、確率は低かった


なんでもかんでもアウトにできれば、セーフになれればよいのですが、実際はそうはいきません。「パターン処理・選択肢から対応」して、「どうにもならないことは割り切る」場面も出てきます。ケースに対して理解を深めていくことで、実際にグラウンド上の瞬間の判断で、最善のプレイができるようになってほしいと思います。


下のリンクの記事のなかで須江航監督が、

「野球で起こりうる288ケースの予行演習を1年間してきた」とあります。

https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/201908020000970.html

実際に須江監督がそう仰るのだから、その準備をしてきたのだと思われますが、そもそも指導者がそこまで分析できているのか?自分はできるのか?と言われれば、こうして考え始めている段階です。どこまで考えていったのだろうか、気になるところです。


2枚目のスライドです。


「状況変化」の項目において大切なことは

・セオリーを把握し反応で動けるようにすること(基本的な攻め方・守り方)

  座学→形式練習→実戦練習

・複数の選択肢がある場合、確率の高い2~3を処理できるように(状況判断)

  座学や実戦を通して、確率が高いものを選手が感じ取れるようにしたい

・割り切りを知る 

  ある種「しょうがない」が出てくる。

  ゲーム中は「しょうがない」ので、練習で「しょうがない」をつぶす


こういった基礎基本パターンを理解したうえで、

・試合ごと(打順点差イニングなど)の状況を踏まえてゲームで状況判断できるようにする

ポジショニングにしても、「実際これどっち?」という場面が出てきます。データや能力などを突き合せたうえで、判断をすべきでしょうね。ここが一番難しいし、面白いところだと思います。



僕が野球を見ているときは、

「次はどんなボールを投げるのか」

「どんなサインを出すのか」

「どんな攻撃をしかけ、どんな守備をするのか、その展開はどう変わっていくのか」

といった駆け引きを楽しんでいます(これが一番楽しい)。

そして一つの選択に対して、「どうしてそうなのか」と理由を考えています。

楽しみ方はそれぞれなので何でもいいと思いますが、相手があるスポーツで、戦術が発達しているスポーツで、考える時間があるスポーツなので、打ち方や投げ方・スピードだけではないところの楽しみも本来たっぷりとあるはずです。僕もまだまだ言語化できていませんが、ブログで考えることを通して、「駆け引きの面白さ」を伝えられる指導者になりたいと思います。








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