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2019年2月26日火曜日

冬期練習なんとなくまとめ



昨日ツイートしましたが、それなりの成果が出てきたように感じます。正直なところ、紅白戦をやるとアラしか見えないし、まだまだ納得がいくレベルではないので、1ミリも満足してません。「140キロ投手複数人で勝負」が最大の目標であり、「投手全員が輝くチーム」をつくりたいので、まだまだでごわす。




いろいろ取り組んだのですが、簡単に要因をまとめるとこんな感じになると思います。チーム練習があって、それをベースに補てんしているだけなので、「俺の取り組みのおかげ」ではないです。ジャンプ系はいつもやってますし、他にもダッシュしたり、守備打撃の相乗効果もあると思います。いろんな要素のなかで、選手は成長していくものです。




できなかったことがあります。投球後のケア、シーズンに入る前にルーティン化したかったのですが、なかなか。これは声かけしながらやりたいです。あとはウエイトルームが諸般の事情で使えなかったことが功を奏したのか、ほぼウエイトなしでも球速が伸びていました。ウエイトの賛否って結構あるじゃないですか。逆に疑問が深まってしまいます。いかにせよ、クイックリフトは必要だと思っているので、それはこれからやらなくてはならないですね。あとは体重とか、栄養指導とか。ここは僕も勉強不足です。



まだまだ、できることはあります。がんばります。






2019年2月1日金曜日

『スピンレート革命』林卓史 かんたん要約&おもったこと


『スピンレート革命』林卓史

今話題となっている『スピンレート革命』です。慶應大学野球部元助監督の林卓史氏(現朝日大学経営学部講師)が、Rapsodoを使って投手育成を行い、そのプロセスで感じたことや実際の成果を綴った本です。実際に取り組まれていたことや、それに対する選手の声や反応なども書かれており、Rapsodoの使用過程や、林氏がどのように取り組まれていたのかが、詳細に記述されています。今回は簡単な要約と、感じたことを書き留めておこうと思います。

♢Rapsodoめっちゃいい
Rapsodoは球速、回転数、回転軸の傾きなどが計測できる機器です。海外アカデミーでは使用されているのをよく見かけますし、日本でも実際に計測しているチームや大学を見かけます。徐々に浸透し、広まっているのだと思います。ただ、モノがモノですし、たくさんの数値を扱うわけですから、それを読み解く力がなければ使用するのは難しいのではないかと思います。


慶應大学では林氏がRapsodoを導入し、投球フィードバックを行ったようです。その結果球速の意識したり、自分の投球スタイルを把握することができ、効果的な投手育成を行うことができるようになった、と書かれています。



♢客観的評価の重要性
こうした数値の活用は、「客観的評価」になります。
林氏は「パフォーマンスに対する尺度の共有化」と呼んでいるようですが、ある種評価基準が明確になる、ということです。

「ボールが伸びている」「キレがない」とか、そういった主観的評価でなく、数値で良し悪しを判断することができます。指導者と選手のギャップというのはここにあって、選手が「良い」と感じているのに、指導者が「悪い」と感じている場合があります。投げている本人の感覚は、本人だけのものです。そこは指導者は否定しようがありません。そこは否定せずに「客観的評価」を見て、「この感覚だとこんな数値が出るんだ」という、共有財になればよいわけです。

「指導者と選手の感覚の不一致」によって、能力があって真面目な選手が潰れることがあります。また、能力があまりなくても思考力で補って成長することがあります。より多くの選手を伸ばしていくためには、こうした客観的評価は重要であると考えています。


♢これを使ったからといって成長するわけじゃない
ただ、悪く言えば「たかが数値」です。その数値の意味することや、どのように活用できるかを、選手本人も理解できなければならないのです。

「計測した!→良かった!→嬉しい!」でもはじめはよいですね。
そこから、
「計測した!→前回より良かった!→嬉しい!→なんで良くなったのだろうか?
→もっと良くするにはどうしたらいいか?→練習する」

のプロセスに入っていかなければなりません。そういった意味では、1回だけ計測するのはあまり意味がなく、継続的に計測してフィードバックしていく必要があると思います。



実際に球速をアップするにはどうしたらいいか?を突き詰めなければなりません。プライオ・ウエイト・体重増加・柔軟性・身体操作など。そうした取組は、あまり紹介されておりませんでした。本のなかでは投球に関する取り組みの事例が紹介されていましたが、ポール間走や2万球プロジェクトなど、「大学野球ってそういうものなのかなぁ」とおもいました。Rapsodoを使うだけでは効果がないわけで、もっと勉強していく必要があるなと感じました。

2019年1月27日日曜日

ウエイテッドボールの危険性


Weighted Baseball Training Causes Serious Injury

https://www.topvelocity.net/weighted-baseball-training-causes-serious-injury/

こちらのブログ記事では、「ウエイテッドボールを使用すると怪我をするリスクが高まる」ということで、記事を掲載しています。重いボールを使用することへの懸念、流行しているウエイテッドボールへの苦言を呈しています。




A LOOK AT LONG TERM WEIGHTED BALL RESEARCH

https://www.drivelinebaseball.com/2018/07/look-long-term-weighted-ball-research/

その一方でDrivelineでは、ウエイテッドボールの使用によって速度は上昇することを明言しています。ただ、ある程度の負荷がかかるのも明らかなことです。なので、多くやりすぎないこと、他の投球練習(遠投やブルペンでの投球)を減らすことが求められます。



Are Weighted Baseball Velocity Programs Safe and Effective?

https://elitebaseballperformance.com/are-weighted-baseball-velocity-programs-safe-and-effective/
こちらの記事でも、ウエイテッドボールの危険性を示唆しています。もちろんある程度の傷害リスクが伴うと考えています。昨今の流行に伴い、正しいプログラミングをされておらずに導入され、損傷を伴っているとのことです。

しかしこの記事を書いたアカデミーは、実際にウエイテッドボールを使用しています。その際に、強度や量などを制限し、当人が基準をクリアしているかどうかを判断して導入するようです。
「成熟した骨格」「効率的なメカニクス」「筋力とコンディショニング」「腕の強さと可動性」、これらが必要であるとしています。



♢安全なの?使っても大丈夫なの?
私の結論は
・取り組むなら包括的なアプローチを行う
 (アップ・投球・ケア・トレーニング・メカニクス調整)
・量と強度を調整する
・正しいやり方をコーチングを受ける
 

と考えています。
大学生や社会人選手であれば、自己管理の下導入するのは可能でしょう。高校生以下は、個人単位で導入するのは難しいかもしれません(セルフコーチングができれば問題ないとは思います)。


2019年1月20日日曜日

DLBBとTOV




2019年1月18日金曜日

プライオメトリック

プライオトレーニング

プライオメトリック=SSCを強調して高いパワーを発揮する
「プライオ(増大)+メトリック(長さ)」の意味で、筋肉と腱を伸ばしてから短縮させる「SSC(伸長-短縮サイクル)」という動きを強調したトレーニング法です。
石井直方監修 谷本道哉・荒川裕志編・著『アスリートのための筋力トレーニング』より


https://www.youtube.com/watch?v=dAgTN6zW3gQ
デプスジャンプ



https://www.youtube.com/watch?v=0DGIGWkg1hc


メディシンボールスロー
https://www.youtube.com/watch?v=byIGdpqEPBk

プライオメトリックトレーニングは、いわゆる「瞬発系トレーニング」です。いろいろ種類がありますが、ジャンプ系・メディシンボールスローなどが有名でしょうか。
本校ではジャンプ6種やメディシンボールスローにも取り組んでいます。


野球に接続していくには、

下半身瞬発(ジャンプ系)→上半身瞬発→(MBスローやクイックリフト)
→動作瞬発(スイングや投球動作といった複合的な瞬発力)
※本校では動作瞬発としてプライオボールやプルダウンを実施

が必要だと思っています。


球速アップを図ろうとしている選手・飛距離アップを図ろうとしている選手も多いと思います。野球は筋力発揮が短い時間で行われますから、ウエイトトレーニングで鍛えたものを、より速く使えるようにしなければなりません。そして最後は野球の動作に変換させなければならないのが、野球の難しいところです。


プライオボールやプルダウンは、それぞれ動作瞬発です。重いボールを投げること、そして助走を付けて最大速度で投球すること、これはまさに瞬発です。プライオボールはただ投げるだけではないのでやり方がいろいろありますが、いずれにせよ細分化して取り組んでいくことは重要かと思います。








2019年1月14日月曜日

アームの使い方<内旋外旋・回内回外>②

基礎的なアームの動きです。バイオメカニクス論文でもDrivelineでも、そこそこ(というかがっつり)専門用語が出てきます。現役選手は気にするといろいろごっちゃになったりすることもありますが、指導者は選手を観察するときに知っておいたほうがよいと思います。



2019年1月12日土曜日

アームの使い方<内旋外旋・回内回外>①





EXPLAINING THE ELBOW SPIRAL IN THE PITCHING DELIVERY

https://www.drivelinebaseball.com/2015/05/explaining-the-elbow-spiral-in-the-pitching-delivery/
アームの使い方は、「螺旋階段のように」と説明されています。
「エルボースパイラル」ですね。



ここではテイクバックだけですが、
テイクバックーリリースーフォロー
の一連の動きでは、腕が螺旋状に動いていきます。
ひねられながら、回転しながら、投げる といった具合でしょうか。

トランポリンドリル・ピポッドスローでこの「エルボースパイラル」が養われるとして、動画が添付されています。
https://www.youtube.com/watch?v=hkY1eHGW8bg

https://www.youtube.com/watch?v=g6mniyTOgO8

普通に投げるパターンもありますが、
・肘の屈曲
・手の甲の向き

が特徴的です。
エルボースパイラルがピンと来ない方は、「肘(腕)を回転させる」と考えて頂いてもよいかもしれません。
肘を投球目標(前方)に向ける→肘が空に向く

このとき、肩も一緒に連動して動くのがわかると思います。


※危険な動作
・肘の屈曲ー伸展(肘の曲げ伸ばし)
・手首の屈曲ー伸展(パタパタと叩く動き)
で投げてしまうのは、怪我のリスクが伴います(肘の障害につながりやすい)。
「前でリリースしろ」「スナップをきかせろ」「最後は指で切る」
といった指導は完全に☓ではないのですが、危険な動作を誘発してしまう恐れがあります。



HACKING A PITCHER’S ARM ACTION: A HIDDEN POWER OF OVERLOAD TRAINING

https://www.drivelinebaseball.com/2015/05/explaining-the-elbow-spiral-in-the-pitching-delivery/
こちらの記事では、過負荷トレーニング(プライオボール・ウエイテッドボール)を使うトレーニングによって、アームアクションが変化することを説明しています。

過負荷トレーニングを行うことで、
・腕が螺旋状に上がってくる感覚がわかる
・身体の連動性やムチを使う感覚、しなる感覚がわかる
 としています。

実際プライオボールで投球している選手たちを見て、アームの使い方の変化を感じています。フリーフットが着地した際にボールが肩より上にあり、加速してもストレスがかからない使い方になっています。ボールに力が伝わりやすくなり、投げやすくなったという感覚的な声も、選手から聞くことができています。


実際プライオボールじゃなくてもよいと思いますが、重さや大きさの変化をつけることに大きな意味を感じている最中です。


2019年1月11日金曜日

股割りメソッド(Mac's Trainer Roomより)



https://www.youtube.com/watch?v=zmqc98cRPDk



①ベンチ台に手をついて開脚 つま先上(外旋)
②外旋ストレッチ ベンチに膝を乗せて臀部のストレッチ
③四頭筋〜腸腰筋のストレッチ  ベンチ台横向きに膝立ち→前後
 ※勝手に腸腰筋らのストレッチだと思ってます
④再びベンチ台に手をついて開脚

⑤ステップ台(小さな台)にのってボールを転がす
⑥ジャックナイフストレッチ開脚 主にハムストリングス?
⑦ジャックナイフストレッチ閉脚 
 ※⑤〜⑦は腰から曲げないこと
      ステップ台に乗るのは骨盤の向きに気をつけるため(前傾させて行う)
      腰が支点にならず、股関節が支点になるように





http://www.macstrainerroom.com/archives/806

Mac式ベースボール股割りメソッド


怪我のリスクを抑えるには、胸がつくほどまでになっているとよいわけですね。



なるほどな、と思います。
ストレッチの効果が出るのは、しばらくかかりますから、時間をかけて取り組む必要がありますね。ダルビッシュ投手、つま先の向きが素晴らしいなぁ!

2019年1月7日月曜日

投手陣改革


我々の高校も、年明けて練習再開しております。再開から数日が経ち、寒さと疲労から動きが悪くなっている部分も散見されています。できる範囲のアプローチをかけて、技術向上に努めたいと思っています。



2019年1月6日日曜日

運動連鎖


私が投手を指導する際に、メカニクスにおいて大切なのは3つあると考えています。

1 並進運動(横の移動)
2 回転運動(骨盤と肩甲骨の回転)
3 運動連鎖(各部分を協調させて投げる)

投球動作では、横の移動で生まれたエネルギーを効率よく回転動作につなげ、ボールの速度を大きくします。うまく横移動する必要があり、その横移動のエネルギーを回転動作に変換して、ボールをより早く動かさねばなりません。それも部分だけを意識するとうまくいかず、各部分を協調させて投げる必要があります。ひとまず今日は、運動連鎖について、です。












2018年12月28日金曜日

Driveline baseballのブログ記事(ウエイテッドボール・プルダウンなど)をまとめてみた



Driveline baseballには、ブログがあります。大変優良な記事がたくさん掲載されており、私もゴソゴソ読み漁りました。全部読むことができたわけではありませんが、ある程度読み、役に立つであろう記事を勝手に抜粋しました。


Driveline baseballの中核は速度開発です。
レザーウエイテッドボールを投球し速度を高めること
プルダウン(助走投げ)を行い出力を高めること
プライオボールで腕をケアすること


この3つがキモです。もちろんそれ以外も沢山研究されている場所ですが、それらに関係し、なおかつ比較的容易に役立つようなものを選びました。独断と偏見と思いつきなので、「あんないいが記事入ってないよ!」と教えていただければ後ほど追加しますので、教えてください。


2018年11月15日木曜日

プルダウンと計測について


プルダウンと計測について

プルダウンとはいかなるものか?
グラウンドにいるときは、たいてい計測しています。ブルペンに投手がいれば計測をし、練習試合でも大概は計測をしています。スピードを意識させ、他人との違いを明確にしています。投手陣の動向をいつも観察しています。

8月の下旬ごろから「プルダウン(助走投げ)」を投球練習前にはやるよう指示を出しました。プルダウンの計測も行うことで、スピードを意識させています。


その後も計測と観察を続けているのですが、律儀に投球練習前にプルダウンを行う選手と、普段どおり入る選手がいます。私がいるときは「助走投げやってからだぞ」と言っています。毎度声をかけられるわけではないのですが、個々人の性格が現れているようです。計測を続けて5ヶ月以上経っていますが、一定の変化が現れました。これまでの数年間では見られなかった変化です。


・投手陣(16名)の全体的な球速アップ
・ブルペンでプルダウンを必ず行う投手の球速アップ幅が大きい


♢嫌でも球速を意識せざるを得ない
頻繁に計測していますし、ブルペンでは数字を読み上げています。露骨にスピードを言われるので、意識せざるを得ません。成長の度合いは露骨にわかりますし、評価基準も試合結果だけではなく、「スピード」があります。単純に調子が悪いのかどうかも、スピードに露骨に現れます。選手もそうですし、私も変化を感じやすくなりました。


♢プルダウンで球速アップ?
計測することによって、個々人の平均球速は高まりました。プルダウンは出力を大きくする練習ですから、逆に出力を下げる感覚も掴めているのかもしれません。そのため、出力を下げて制球するのでフォアボールが減り、ピンチでは出力を上げることができます。


ブルペンを観察していて、プルダウンを必ず行う2人の投手がおります。他の投手はやったりやらなかったりなのですが、その2人だけは必ず行っています。なんと6月の計測から、約10キロの球速アップに成功しています(プルダウンをはじめたのは8月下旬から)。
※補足ですがドライブラインが行う重たいボールを投げる、などは諸事情につきできていません。これは諸事情につき、です。やりたいのは山々です。

A投手は6月の時点で119キロ→11月半ばに132キロ
B投手は6月の時点で115キロ→11月半ばに126キロ

さすがに私も驚きました。他にも5キロのアップに成功した投手も複数名おります。


もちろん高校生なので、体が発達する時期ではあります。厳密に「プルダウンの成果」とは言い切れません。筋肉の発達や体の成長によるものでもありますし、計測することで意識が高まり、トレーニングを行っていたのかもしれません。もちろんトレーニング・ケア・柔軟性に関する指示もある程度出していますが。プルダウンの効果はとても大きいと感じています。


ただ、まだまだここからです。球速アップにはリスクが伴います。ストレッチ・可動域の確保・柔軟性の獲得・ケアの方法などやることはたくさんあります。やらなければならないことや教えなければならないことが沢山あるので、まだまだ私も学びます。そして多少球速は速くなりましたが、伸び悩んでいる投手もたくさんおります。我がチームの投手陣は、皆成長の芽があります。私はその芽を摘まず、全員が今より球速アップを願っています。全員がさらにパワフルな投手になってほしいので、そのためのサポートをしたいと思います。

2018年11月11日日曜日

打者の認知とピッチトンネル④


打者の認知とピッチトンネル④

打者の認知とピッチトンネル①
打者の認知とピッチトンネル②
打者の認知とピッチトンネル③

~ピッチトンネルの原則~
① トンネルをできるだけ小さくすること(コントロールのばらつきを小さくする)
② よりストレートと同じ軌道・速度に近づけること
③ 軌道を外すボールを活用すること
④ 自分の特徴を生かすこと(身長・アームアングル・スピンレートなど)
⑤ 打者のきもちや打者目線で考えること


①・②は前回の投稿を参照していただきたいと思います。

今回は解説の続き。


◇③ 軌道を外すボールを活用すること
打者はリリース後にボール軌道の判断をしています。はじめのおよそ0.19秒段階です。リリースからの軌道を予測して、「ストライク」か「ボール」かの判断をするようです。

この段階で「あ、これはボールゾーンだわ」と思わせることができれば、打者は反応できません。
または、トンネルを有効活用している投手であれば、打者はトンネル付近に集中しています。そこで「あえてトンネルを早く」外すことで、打者が反応できなくなるわけです。

そこで有効的なのが、カーブです。

空振りの場面はストライクゾーン(トンネル)から曲げる、見送りはおそらく打者が一瞬「ボール
」と判断したためでしょう。ストライクゾーンから外れるため、打者が反応できないのです。


また、いわゆる「バックドア」「フロントドア」と呼ばれる投球術もここに含まれると考えています。
・ツーシームをボールゾーンからストライクゾーンへ
・カットボールをボールゾーンからストライクゾーンへ
→空振りを奪うのはストライクゾーンからボールゾーン、
 見逃しを奪うのはボールゾーンからストライクゾーン
トンネルを外し、ボールゾーン軌道で投げ、打者の反応を遅らせてます。



空振りするときと、見逃しのときの違いを見ていただきたいです。


〜追記〜
◇④ 自分の特徴を生かすこと(身長・アームアングル・スピンレートなど)
①~③というのが、ある種原則中の原則であります。本来は個人の特性をある程度ふくめて考えることで、効果を最大にすることができると考えています。その要素として、

・身長
・アームアングル
・スピンレート(回転数)や回転軸

の3つです。

いろんなパターンがあり、それぞれに強みがあります。

●高身長×アームアングル高
クレイトン・カーショウ(身長193cm) Wikipedia参照
フォーシーム平均153キロ
スライダー平均140キロ前後
カーブ110キロ
まれにチェンジアップ

12-6カーブは有名ですが、割合として多いのはスライダーです。ストレート軌道からストンと曲がるスライダーで空振りを多く奪っています。右打者からも空振りを奪うところから、縦変化の要素があります。高身長でアームアングルが高い投手は、縦変化が有効的になります。低めの直球と思って振りに行くと、バットに当たらないのでしょう。


●高身長×アームアングル低
クリス・セール(198cm)
フォーシーム平均 153キロ
スライダー平均129キロ
チェンジアップ140キロ
https://www.youtube.com/watch?v=t1krPxXfgKQ&t=192s


アームアングルが低いですが、身長の高さと腕の長さを生かして横変化を使っています。元々はツーシームも多投していたようですね。左打者に対するスライダー、右打者に対してもバックドアスライダーで三振を奪っています。ストレートの球速もあるので、高めでファールを打たせることができますね。


●低身長×アームアングル低
クレイグ・キンブレル(182cm)
フォーシーム平均158キロ(2017年)
ナックルカーブ
ツーシーム
チェンジアップ
言わずとしれた最強クローザーです。特徴的なのは低めのアームアングルから投げるストレートです。「浮き上がってくる」と評価されることがあります。




◇それぞれ特徴を生かして投球する
高身長ならば高めを投げるよりも、低めが効果的になります。自ずと縦の変化が有効になります。アームアングルが低くて腕が長いのであれば、横の変化が生きます。スピンレートについてはあまり触れていませんが、高スピンレートなら高めをつかったボールですし、低スピンレートなら、低めでしょう。それぞれの強みを生かして投げることですね。


◇ ⑤ 打者の気持ちで考えること・打者の目線で考えること


この記事を読むと、打者の目線で考える重要性を知ることができます。バッターの目の位置や、反応しにくい位置があるようです。

2018年11月10日土曜日

打者の認知とピッチトンネル③


打者の認知とピッチトンネル③



打者の認知とピッチトンネル①
打者の認知とピッチトンネル②

前回・前々回と、理論的な前置きをしました。結局私の頭でわからないことがわかったわけですが、ここからが本題です。結局ピッチトンネルをどう活用するのか、が一番大切な部分であります。


ということで、ピッチトンネルの原則を考えてみました。

① トンネルをできるだけ小さくすること(コントロールのばらつきを小さくする)

② よりストレートと同じ軌道・速度に近づけること

③ 軌道を外すボールを活用すること

④ 自分の特徴を生かすこと(身長・アームアングル・スピンレートなど)

⑤ 打者の気持ちや打者目線で考えること




◇① トンネルをできるだけ小さくすること(コントロールのばらつきを小さくする)
 コントロールのばらつきを小さくする、とは「だいたい同じ輪っかを通す」ことです。



この動画では、同じ軌道からボールが別れていってますね。ストレートに偽装してタイミングを外したり、ストレートに偽装して変化球を投げてます。
「だいたい同じ輪っかを通す」とは、ことで、変化球なのか、ストレートなのか判断させにくくすることができます。ボールのばらつきが大きいと、簡単に判断されてしまいます。できるかぎり近い軌道を通すことが大切です。


◇② よりストレートと同じ軌道・速度に近づけること
①でも述べましたが、ストレートと同じ軌道で他の変化球を投げることができれば、バッターを錯覚させることができます。そして変化するポイントができる限りバッター寄りになるとよいわけです。投手は、投手から見た変化量が気になるものですが、大切なのは打者目線です。「大きく曲げる」より「まっすぐ来てカクっと曲がる」ことが大切です。変化の大きさは小さくても構わないということです。


打者が「ストレート!」と判断して始動したら曲がる、のが良いでしょう。それがトンネルを通してから曲げることができれば、バッターの認知を上回ることができます。

速度に関しても、できる限り同じであれば偽装しやすいですね。ベースボールクリニックの神事先生の記事によれば、広島カープ野村投手(2018)のフォーシームは平均139.8キロ、ツーシームが138.9キロ、カットボールが138.5キロだそうです。私の推測ですが、ファストボール系統はフォーシームから5キロ以内に抑えるのが重要かと思います。

補足ですが、野村投手のスライダーは130キロ、チェンジアップは130.7キロだそうです。ほぼ同じ軌道(トンネルをくぐって)きて、少し遅いのでタイミングを外されます。これが「奥行き」になりますね(神事先生も指摘しておられます)。いわゆる緩急ということになります。これがあまり遅すぎたりしても、変化球であることがバレてしまうので、スライダーやチェンジアップはある程度の速度を保ちつつ、同じ軌道を通すことが重要ですね。


ちょっと長くなりましたので、ここで一段落します。続きは次回ということで。

2018年11月9日金曜日

打者の認知とピッチトンネル②


打者の認知とピッチトンネル②

前回のまとめ
・1.9秒で判断する=8m弱で軌道を判断する
・0.25秒で打ち出す(動き出す)必要がある(およそ10mぐらいか)

ということになっているようです。


もともとピッチトンネルは打者から7.2mほどのところにある、と定義されているようです。ここで私が見逃していた「エクステンション」を含めておきます。






MLB公式より
エクステンション:プレートからリリースの距離。おおよそ180cmとされています。

それを含めると・・・・・細かい数値が合わなくて困ってます\(^o^)/
16m換算で計算すると、ますますわからなくなってきました。改めて考え直します。



いずれにせよ、「動き出すポイント」=ピッチトンネルと考えられます。認知的な限界ではなく、どこで動き出すかが大切になるので、ボールのスピードによってポイントは変わるのではないか?と考えています。よって、7.2mという数値は何者なのだ・・・という疑問は尽きません.

しかし元々の計算で考えれば、10~11mにボールが来るあたりで打者は始動するようのなので、

同じ軌道で投球すること(トンネルを小さくすること)
始動した(前も?)あとで変化させること

ここがファクターになることは変わらないようです。


まとまりがなくて申し訳ありません。不勉強です。次回は実際に現場で活用したり、考え方をまとめてみたいと思います。

参考:Baseball Clinic 11月号  科学データが導く野球の新常識(神事努)
Baseball Prospectus

打者の認知とピッチトンネル①


打者の認知とピッチトンネル①



ここ数年はピッチトンネルという概念が普及してきました。言葉だけが先行し、私の理解も追いついていなかったので、ここに記録をしておこうと思います。とりあえず今日は打者の認知について。


このピッチトンネルについて考える場合、はじめには打者の認知について考えなければなりません。
以下の画像は打者がボールをとらえる際のメカニズムを解説しています。英語が多くてあまり自自身がありませんが、他にも集めた情報と照らし合わせながら進めます。神事氏の記事から引用しますが、Baseball Prospectusと多少の誤差があります。それも問題ない範囲かな、と個人的に判断しております。

 (引用元:Baseball Prospectus)


◇打者の認知 (以下神事氏の記事から引用)

球速140キロ前後の投球は約0.45秒で打者の手元に到達
脳が指令を出してから「振る」と決めて動き出すまで0.1秒
実際に動き出して投球にコンタクトするまで0.26秒
リリースしてから0.19秒の間で打つかどうかの判断をする(0.45-0.26=0.19秒)
※実際にスイングはじめてから軌道を修正する余地はわずかである、としている

ここに関してはBaseball Prospectusでもほぼ数値は一致しています(あたりまえか)。
画像であればリリースから3つめの矢印の部分(50ミリセカンド)のうち、25ミリセカンドで判断しています。ここで数値を足すと、
100+75+25=200 
なので、これは約0.2秒換算となります。


◇およそ0.1秒で投球は4mちょっと進行する

約0.45秒でホーム付近に到達するとなると、0.1秒あたりに4.1m進みます。
となると、0.2秒ではおよそ8m進行しています。この段階で打者が「ボールだ」と判断すれば振らないわけですし、軌道がストライクゾーンにくれば打つ準備をはじめるわけですね。


◇少なくとも振って当たるまで0.16秒かかる

振ってあたるまで0.16秒かかることを考えると、少なくとも投球から0.25秒ほどで振り出さないといけません。図では4つめの矢印にあたります。そしてそこには黒の吹き出しで「バッターがスイングをはじめるポイント」とかかれています。そうなると、ボールはおよそこの時点で10.25m進んでいることになります。ここではもう打つ軌道や予測は決まっていますから、それを覆すことは難しいです。


ガバガバ翻訳&ガバガバ計算なので、ぜひデータ系に強い方が厳密なものを解説していただけると助かります。続きはまた後日。




参考:Baseball Clinic 11月号  科学データが導く野球の新常識(神事努)
Baseball Prospectus

2018年11月5日月曜日

配球と『野村ノート』


配球と『野村ノート』


 ある種日本の野球神話として成り立っている「困ったときのアウトロー」信仰。この信仰を作り上げたのは、かくいう野村克也氏である。今も評論家として活躍されており、本もたくさん出版されている。本屋の野球コーナーに行って、野村克也氏の本がない本屋はないだろう。日本球界における野村克也氏の影響力は凄まじいものである。ダウンスイング信仰を結果的に生み出すことになった王貞治氏(実際はまったくダウンではない)や川上哲治氏も凄まじいが、捕手理論、配球論に関する野村克也氏の影響力は、とどまることを知らない。その一端を担っているのは、『野村ノート』である。



はっきり言えば、私はこの『野村ノート』によって育てられたといっても過言ではない。選手にも度々紹介し、中学生用に簡単にまとめたテキストを配布したこともある。そして今でも捕手には読むことを奨励している。職人肌が強いプロ野球選手に「社員教育」を行い、弱者の兵法によって野村氏が率いたチームは、たびたび球界にトップに立った。まぎれもなく『野村ノート』は名著であると言えるし、『野村ノート』が販売される以前から「ID野球」としてデータを活用した野球は、現代野球の萌芽とも言ってよいだろう。しかし、時代の変化はときに残酷である。


●「困ったときのアウトロー」が通用しない
近年のMLBでは、アウトローでさえもHRにする場面をよくみる。「骨格の違い」と言ってしまえばそうだろうし、「パワーがあるから」という言葉で解決もできる。しかし実際にMLBで起こることは、NPBでも起こりうる未来である。「ダウンスイング信仰」と「アウトロー信仰」はそれぞれ仲がよいので、手を組んでいるうちには問題がない。しかし徐々に日本球界も変化が起こっている。HRが飛び交い、空中戦が多かった日本シリーズ。広島カープ鈴木誠也選手のライトへのHRは、新しい時代の到来を感じた。


●変化球の種類と高速化
NPBにおいても、リリーフ投手は150キロを超えるか、なにか特筆すべき特徴がないと活躍しにくい印象を受ける。事実、ソフトバンクのリリーフ陣は150キロを超えている投手ばかりだった。実際データでは、日本人打者は150キロ以上の球速に弱いことがわかっている。活躍する投手陣は、やはりストレートが速い。変化球の種類も、いまでは区分することが意味がないほど多様化している。フォークほど落ちるツーシームや、大きく曲がるスライダーとパワーカーブの違い。厳密に区分する意味はあると思うが、野球を知らない人が見たらなんの事かわからないだろう。




●『野村ノート』がベースになっている時代
今では「内外の対になる変化球」「インコースの使い方」など、『野村ノート』に書かれていることは広く普及している。ある意味スタンダードになった、といっても大きく間違いではない。カテゴリの上位層同士の戦いであると、その駆け引きが伺える。カウント3-2からフォークで空振りをとる大学生もよく見かける。「野球のベーシックな考え方」として野球の思考法としての『野村ノート』の意義は大きい。しかし残念なことに、以前は「知識がある」ことが優位に働いたが、今では知識があることの価値が下がっているフシがある。『野村ノート』を読んでも、ベースとなる学びにはなるが、勝ちに貢献できるかといえば難しい問題である。


ピッチャーの進化があり、バッターが進化し、知識が共有化されていっている。その先に、どんな「配球」があるのか?まだまだ思考の余地が残されている。

8月11日 東北学院vs愛工大名電

 8月11日 東北学院vs愛工大名電 5-3 東北学院〇 かんたんなまとめ:初出場の東北学院が優勝候補の名電を撃破。 140キロトリオと激戦区を勝ち抜いてきた名電だったが、東北学院伊東投手の前になかなか点を取ることができない。初出場かつ新聞記事C評価の東北学院、投打がかみ合い長打...