以前Twitter上で公開した、「試合=4つの動作+状況+判断」という画像があります。試合では基本的に4つの動作があり、そこに状況によって判断が変わっていく、というものを示したものでした。
細分化すればもっとあるのだと思いますが、練習では「4つの動作を高める」「状況を理解する」「判断をする」練習にわけて行う必要があると思います。動作が高まる(精度や速度)ことで、判断のスピードは早くなりますし、判断スピードを早くする(むしろ判断をせず行動を限定する)ことで、動作が高まっていない部分を補うことができると私は考えています。
しかし、これをすべて網羅するには時間を要します。チームごとに最適化して勝つためには、すべてを取り入れようとすることは難しいです。学生スポーツは時間との戦い、ある程度限られた中でチームを仕上げ、戦わなくてはなりません。そしてチーム毎に完成度も、選手層も、戦い方も異なります。
高校野球界の必勝法(に近いもの)としては、「スカウティングによって4つの動作が相対的に高い選手を獲得する」ことが大きな条件とされています。相対的に能力の高い選手を獲得することで、動作を高める時間を削減し、判断をする練習(ゲームなど)を中心に行うことで戦い方を習得してゆきます。
しかし、チームの立ち上げ段階であったり、これから強くなろうとしているチームはスカウティングを行っても苦戦を強いられます。そもそもスカウティングするにも、選手が自らのチームに来てくれるかどうかは全く別の話だからです。
考えなければならないことは、「スカウティングしなくても強くなる方法」です。野球のルールに戻って考えてみると、欠かせない動作が2つあります。野球は「点を取り、アウトを奪う」こと、「打撃の機会はある程度平等に与えられること」「アウトにする場合、形は問われないこと」などがあります。他にも原則的なものはたくさんありますが、もし私が監督をやるのであれば、これらの点に注目します。
そして強くするために高める動作は2つ、「打つ」と「投げる」です。
打つ機会が平等に与えられるのであれば、全員を打てるようにします。そうすれば点が入る可能性が高まるからです。高校野球が金属バットであるうちは、打つチームは形成しやすいです。
「投げる」は、投手のことだけではありません。アウトにするためには、ほとんどの場合投げる動作があります。いくら綺麗に捕球をしても、送球が遅ければアウトになりません。捕球よりもアウトに
直結するのは「投げる動作」です。仮に野手が140キロ相当のボールを投げることができれば、捕球に対する負担が減ります。前に出る・小さく投げる、そういった教えにくい作業が減少するはずです。割り切って取り組む場合です、もちろん。もちろん捕球しなければアウトにならない、です。そこはもちろんなのですが、もし私がチームをつくるならば、その優先順位でやるべきだろうと思っています。
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