2018年10月30日火曜日

「1万時間」とクレジット


「1万時間」とクレジット

野球のことを考えるのは好きなんだけど、「考え方」を考えるのが好きで、色々本を読み漁った。いわゆる自己啓発本も結構読んだし、ドラッガーも『7つの習慣』も読んだ。大学生のときに読み漁り、そこから自分で友達に喋ったり、日々感じたことや考えたことを文章に書き起こすことを3年ほど行っていた。「アウトプットすることが大事だ」と思い、いつも考えたことを書き起こしてSNS上に公開していた。ちょっと独特の文体なのは、ネタ探しで糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」を読んだり、コンサルタントを行っている方のメルマガを読んでいたから。

自分が考えを公表したり、表現するようになってから、エッセイに興味をもった。他人がどんなことを感じているのか、考えているのか、そこに興味をもった。友達とSNS上で知り合ったコンサルタントの方に会いに行ったり、そんなことをしたこともある。



そのときのネタ探しをしているなかで、藤原和博さんを知った。
僕が藤原和博さんを知ったのは、この記事。


お忙しい方に簡単に説明。
◇何事でも1万時間費やすことで、習得できたりある程度のところに行くことができる
◇これからの時代は1万時間費やしたものを、2つかけ合せてやるとよい仕事になる
 =他の人より価値のある人間になる(つまり稼げる)
◇1万時間費やしたものを3つつくると、完全なブルーオーシャン(競争相手がいない状態)で稼げる=レアカード化


もっと簡単にいうと、
「1万時間を3つの分野に費やして、100万人に1人のレアカードになれ」ということ。



そもそも「レッドオーシャン」と「ブルーオーシャン」とは?
・レッド・オーシャン
 =経営学の用語で、血で血を洗うような激しい価格競争が行われている既存市場のこと

・ブルー・オーシャン
=経営学の用語で、競争のない未開拓市場のこと。新しい商品やサービスを開発・投入することで創出される競合相手のいない市場。 (デジタル大辞泉)

すでに競業他社がいて、戦うのがしんどい産業。例えば携帯電話業界は、結構レッドオーシャン。新規で携帯電話をつくり販売しようとしても、iPhoneやらアンドロイドやららくらくホンやら、すでに競争が厳しい。厳密に言えばiPhoneの登場は、ガラパゴス化していた日本の携帯電話業界(レッドオーシャン)のなかに、ブルーオーシャンを見出して成果を上げた例になる。


高校野球で言えば、強豪校の強さはスカウティングが挙げられるが、同じように他の高校がスカウティングに力を入れても、結局は強豪校にもっていかれてしまう。そして昨今はどこもスカウティング合戦になり、二極化に時代になってきた。だから、勝つための別のブルーオーシャン(血で染まっていない海)を探さないといけない。




●1万時間の分野を3つ作ることは、自分自身がブルーオーシャンになる
iPhoneはこの例に近しいところにある。「電話」「インターネット」「音楽」をかけ合せて、iPhoneそのものがブルーオーシャンとなった。今普通に行われている「1つ媒体で音楽聴きながら地図を見て現地に行く」なんてことは、およそ15年前ではできなかった。


自分を商品として考えてみる。私で言えば、「野球が教えられる」「社会科の教員免許をもっている」が、客観的な私の価値になる。もし仮に「野球が教えられる(MLBレベルまで引揚げられる)、「社会科の教員免許をもっている(日本史に関する論文や書物を毎年執筆している)」という価値がついていたら、稼ぐ手段がいくらでも生まれてくる。野球アカデミーを開いてもいいし、執筆作業に専念してもいい。自分ができる仕事の幅が、一気に拡大していくだろう。


●1万時間の分野を3つ作ること、その3分野がつくる三角形は信用の大きさ
そこに全くの別の分野を突っ込んでみる。たとえば「料理」に1万時間突っ込んでみる。自分の料理の腕前が、それなりにある状態。料理関係で仕事をするならば、「野球やスポーツに関係する食を提供するお店」とか「歴史上の食事を再現したお店」とか。奇をてらったわけではなく、自分自身がブルーオーシャンだから、仕事ができる面積(クレジットと呼んでいる)がより大きくなる。クレジットとは「信用」ですから、自分の信用はお金に変わる。


加えてもうひとつ、藤原さんはその仕事のできる面積(稼ぐ力・クレジット・信頼)をフル活用する必要はない、と仰っている。というのも、「ゆとりがあるからやりたいことがあれば、即動ける」ということだそう。つまり、大きなクレジットができた時点で、ある程度の稼ぐ力があるわけで。それをフル活用して稼ぎまくらなくても、生活はできる。その残ったゆとりをつかって、さらに勉強の時間を確保し、次は三角形から四角形・五角形と大きくしていけばよい。




最後は遠い話になったが、まずはなにか1つ「1万時間」を費やすこと。そして2つめの「1万時間」を生み出すこと。そうして仕事の幅を拡大して、あらゆるものから解放されていく。藤原さんがおっしゃる最終ゴールはこれ。


「みなさんがなぜ生きるのか、あるいはなぜ仕事をするのか、なぜ勉強をするのかの答えも実は全部ここにあるんですね。要するに、このクレジットを増やすためです。クレジットを増やして、蓄積することで人間は自由になれるんです。」

私達は、学べば学ぶほど自由になれる。余計なものに振り回されたりしなくなる。学びの極地にある、自由な世界を目指して。

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