情報収集能力と情報編集能力 (前編)
我々が生きている世界には、情報が溢れている。インターネットの登場により、たくさんの情報が流通するようになり、我々の生活は豊かになり、より自由な生活になったと思う。
遊びにいく約束は、某メッセージアプリを使えば複数人に送ることができる。約束の時間を設定するのも、だいたいでもいい。場所と時間がある程度設定されていて、もし集合時間に来なくても、遊ぶ場所と地図をスクリーンショットで撮って送れば問題ない。遊んだあとご飯に行こうと思って、おいしい親子丼のお店を探すのにもわずか数分だろう。会話の中で出た知らないワードは検索すればいいし、すれ違った人がもっていたおしゃれなバッグは、某画像中心SNSで検索すれば出てくるだろう。こうして私達は、より豊かで、より自由な生活を手に入れた。
問題があるとすれば、「情報が多すぎる」ということだ。「親子丼」と検索すると「約 33,700,000 件 (0.79 秒) 」出てくる。そのなかから、自分が必要な情報を調べなくてはならない。美味しい親子丼を「店で食べたい」のか「自分で作りたい」のか、「なんでもいいから親子丼食べたい」のか「1杯3,000円の高級親子丼が食べたい」のか、「簡単につくれる親子丼」なのか「手間かけて友人に振る舞う親子丼」なのか「ダイエット中でも食べられるヘルシー親子丼」なのか(ヘルシーさと親子丼が両立するかはさておき)。自分がどんなことを求め、ある程度正しい解にたどり着くためには、どんな検索ワードをかけなければならないのかを考え無くてはならない。
つまるところ、自分が求める情報を得るためには「想像力」が必要になるということだ。「親子丼食べたい」という単純で明快な欲求ならばよいが、「もっと速いボールを投げたい」とか「遠くへ飛ばしたい」とか「足が速くなりたい」とか、不明確で抽象的な欲求に対しては、想像力が必要になる。
◇検索 「足を速くする 方法 」「足を速くする トレーニング」
こうして検索するのも全く悪くないと思う。50mを10秒で走る選手ならば、十分かもしれない。しかしニーズがあるのは中間層なので、6.8秒とか、6.5秒に乗らない選手が検索をすることが多いだろう。そのときに、上記の検索では、およそ不十分なはず。
◇検索 「100m走 日本記録」「陸上 〇〇選手 動画」 「〇〇選手 トレーニング」
「世界陸上 動画」 「足が遅い人 走り方」
ゴールに辿り着く道はひとつではないので、よくよく想像してみる。方法を調べることももちろんで、速い人の動画を見てみるのも、逆に足が遅い人の走り方を見てみるのもそう。大概の場合、ゴールまでの道は一直線じゃないことが多い。より高度な情報を求めたり、専門性が高まっていくと、簡単にはほしい情報に出会えなくなる。そこから、想像してみて、どうやったらゴールにたどり着くかを考えてみる。その選択肢が多ければ、数撃ちゃあたるし、調べているうちにひらめくかもしれない。
そういいつつ、情報検索や情報収集も技術の側面があるので、もしご感心がある方はこちら「読書猿」のブログへどうぞ。世界がディープすぎて、僕もわからないところたくさんあります。でもすごく役に立つはず。
https://readingmonkey.blog.fc2.com/
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