2018年9月14日金曜日

良きコーチ・良き指導者




良きコーチ・良き指導者は、「必要なものを提供できる力」に優れている。前提として観察する能力があり、ゴールと現状を比較して、不足点を見出すことができる。または不足点だけでなく、長けている点についても見出すことができる。良きコーチは、その選手が今やるべきこと・より長所を伸ばす方法・不足点を補う方法を、提示することができる。


技術的問題であればドリルを、精神的課題であればメンタルトレーニングを、肉体的問題であればフィジカルトレーニングを、それぞれ選手に合わせて提供することができる。どんな行動を、どれだけの期間行うことで、どんな成果が得られるのか。そしてそれを「まずやってみよう」と選手に伝えることができる。プロであるならば、決められた期限のなかで成果を上げることが求められる。


◇観察する→理想像と比較する→エネルギーロスしている点・うまくできている点を評価する→身体的特徴などを考慮する→ドリル・トレーニングを考案する


※身体的特徴は考慮されないことが多く、動作を矯正しすぎてしまう場合がある。動作の不具合は、柔軟性不足・筋力不足などが考えられるので、ドリルで改善できない場合はトレーニングやストレッチなど違うアプローチを考える必要がある。



大量消費社会のなかでは、数多くモノが買われ、モノは消費されてきた。野球は「投げ込み」「走り込み」「振り込み」をすることで、高い成果を上げることができるとされていた。無限に時間がある学校、深夜まで拘束することが可能な学校であれば、それは可能だろう。しかし過剰な練習は障害を生み、運動できない体になってしまうリスクもある。


結果的に残った選手が「上手な選手」なのであって、技術的に優れている保証はない。生存バイアスと呼ばれているが、「ケガをしない選手がいい選手」という一側面のみが取り上げられ、「ケガはするが高い技術をもった選手」は練習に耐えられず、評価されなかった。「無事是名馬」であるのは、間違いではない。ただケガをしないように、フィジカルアップが図られることがなかった、特定の選手たちにとっては不遇な時代があった。


1人でも多くの選手が上達し、高い身体能力と高い競技能力を獲得する。そのために指導者が適切なアドバイスをする、ということが、今の野球界に求められていることではなかろうか。

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