理由や意味を説明することが大事
今日の練習試合の相手は、今秋大会で躍進した学校でした。昔からのいろんなご縁があるので、年に2回ほど練習試合をさせてもらっています。私より少し年齢が上の、若い監督さんです。いつも良く可愛がってもらっている方です。その監督さんとの試合後の会話が非常に印象的でした。
「今日俺静かじゃない?」と私に言いました。確かに、これまでは大きい声で指示を出したり、ベンチから怒鳴る様子がありました。それが今日はなかったのです。そうだな、と思ったので理由を伺ってみました。
「結局さ、怒鳴っても選手は怒鳴られたことしか覚えてないんだよね。だから新チームから止めたのよ、怒鳴るの。で、ちゃんと話をしようと思ってさ」
それが要因かどうかはわかりませんが、新チームは「何年ぶりの・・・」というぐらい大躍進しました。選手たちの表情が、野球に向いているのをなんとなく感じました。
♢ちゃんと説明する必要がある
これは「叱らない」ということではないと思うのです。そうではなくて、「何がダメだったのかをきちんと説明する必要がある」ということです。
『AI vs 教科書の読めない子どもたち』新井紀子
以前この本を読みました。もしかすると、「相手の言っていることを理解する」いうことは結構難しいことなのかもしれません。そうなると、全体に向けて話をしているとき、理解していない人も多いのだと仮定することができます。
だとすれば、
「かみくだいて」「はっきり」「個別に」説明することが、求められますね。我々が伝えたいことを伝えるには、「あなた」に向けて話をする必要がある。そして何が問題だったかを「明確」にし、相手に理解できるよう「簡単に」説明する。
♢「何が問題だったか」・「次にどうするべきか」
話をするときのテーマは2つで、「問題点を明確にすること」「次繰り返さないためにどうするのか」です。この2つについて話をすることで、無為に時間を過ごすことはなくなるはずです。
「失敗した→練習しよう」ももちろん大切ですが、
「失敗した→何が問題だったか?(なぜ失敗したか)→次にどうしたらいいか?→練習しよう」
が、練習までは時間がかかりますが、同じミスは繰り返さないはずです。もちろん何かアクションをすぐさま取り掛かる場合もありますが、その過程が明確でなければ練習が意味ないものになってしまいます。
♢感情的にならず説明し、かつ思いはきっちり伝える
私が説明や指導するときに心がけているのは、「感情的にならないように話をすること」「思いを伝えること」の2点です。相反するようですが、大事だと思っています。ワーッと怒ってしまうと、なんだかモヤモヤしてしまいます。うまく伝えきれないときもあるし、結局暴走して話を終わりが見えなくなってしまいます。なので、できる限り感情は排除して話をしたいのです。かつ、私が望むことやスタッフ側が望んでいる思いは伝えます。「どう思っているか」を伝えることで、私という人間を知ってもらい、本心で言っているということを感じてもらいたいのです。
とかく、叱ることは難しい。叱るとは?指導とは?説明とは?教育とは?悩みはつきません。
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