2019年1月27日日曜日

ウエイテッドボールの危険性


Weighted Baseball Training Causes Serious Injury

https://www.topvelocity.net/weighted-baseball-training-causes-serious-injury/

こちらのブログ記事では、「ウエイテッドボールを使用すると怪我をするリスクが高まる」ということで、記事を掲載しています。重いボールを使用することへの懸念、流行しているウエイテッドボールへの苦言を呈しています。




A LOOK AT LONG TERM WEIGHTED BALL RESEARCH

https://www.drivelinebaseball.com/2018/07/look-long-term-weighted-ball-research/

その一方でDrivelineでは、ウエイテッドボールの使用によって速度は上昇することを明言しています。ただ、ある程度の負荷がかかるのも明らかなことです。なので、多くやりすぎないこと、他の投球練習(遠投やブルペンでの投球)を減らすことが求められます。



Are Weighted Baseball Velocity Programs Safe and Effective?

https://elitebaseballperformance.com/are-weighted-baseball-velocity-programs-safe-and-effective/
こちらの記事でも、ウエイテッドボールの危険性を示唆しています。もちろんある程度の傷害リスクが伴うと考えています。昨今の流行に伴い、正しいプログラミングをされておらずに導入され、損傷を伴っているとのことです。

しかしこの記事を書いたアカデミーは、実際にウエイテッドボールを使用しています。その際に、強度や量などを制限し、当人が基準をクリアしているかどうかを判断して導入するようです。
「成熟した骨格」「効率的なメカニクス」「筋力とコンディショニング」「腕の強さと可動性」、これらが必要であるとしています。



♢安全なの?使っても大丈夫なの?
私の結論は
・取り組むなら包括的なアプローチを行う
 (アップ・投球・ケア・トレーニング・メカニクス調整)
・量と強度を調整する
・正しいやり方をコーチングを受ける
 

と考えています。
大学生や社会人選手であれば、自己管理の下導入するのは可能でしょう。高校生以下は、個人単位で導入するのは難しいかもしれません(セルフコーチングができれば問題ないとは思います)。


2019年1月20日日曜日

DLBBとTOV




2019年1月19日土曜日

『最高のコーチは教えない』かんたん記録

『最高のコーチは、教えない』吉井理人(2018)

これを読んだので、簡単に記録しておこうと思います。




「最高のコーチは教えない」というのは、一切コーチが放任主義で何もしないのではなく、「答えを教えず、選手自身が答えに近づくように働きかけていく」というように私は解釈しました。「自由」と「放任」のラインって結構際どいし、判断しにくいところだと思います。

したがって、
「一切合切おしえない!!!」ではなく、
「ゴールにむかって伴走していく!!!!」のがコーチングなのだと思っています。

2019年1月18日金曜日

プライオメトリック

プライオトレーニング

プライオメトリック=SSCを強調して高いパワーを発揮する
「プライオ(増大)+メトリック(長さ)」の意味で、筋肉と腱を伸ばしてから短縮させる「SSC(伸長-短縮サイクル)」という動きを強調したトレーニング法です。
石井直方監修 谷本道哉・荒川裕志編・著『アスリートのための筋力トレーニング』より


https://www.youtube.com/watch?v=dAgTN6zW3gQ
デプスジャンプ



https://www.youtube.com/watch?v=0DGIGWkg1hc


メディシンボールスロー
https://www.youtube.com/watch?v=byIGdpqEPBk

プライオメトリックトレーニングは、いわゆる「瞬発系トレーニング」です。いろいろ種類がありますが、ジャンプ系・メディシンボールスローなどが有名でしょうか。
本校ではジャンプ6種やメディシンボールスローにも取り組んでいます。


野球に接続していくには、

下半身瞬発(ジャンプ系)→上半身瞬発→(MBスローやクイックリフト)
→動作瞬発(スイングや投球動作といった複合的な瞬発力)
※本校では動作瞬発としてプライオボールやプルダウンを実施

が必要だと思っています。


球速アップを図ろうとしている選手・飛距離アップを図ろうとしている選手も多いと思います。野球は筋力発揮が短い時間で行われますから、ウエイトトレーニングで鍛えたものを、より速く使えるようにしなければなりません。そして最後は野球の動作に変換させなければならないのが、野球の難しいところです。


プライオボールやプルダウンは、それぞれ動作瞬発です。重いボールを投げること、そして助走を付けて最大速度で投球すること、これはまさに瞬発です。プライオボールはただ投げるだけではないのでやり方がいろいろありますが、いずれにせよ細分化して取り組んでいくことは重要かと思います。








2019年1月15日火曜日

視座・視野・視点

♢生きること=知覚すること
我々は朝日に刺激され起床し、朝食の匂いで空腹を刺激される。プロ野球のハイライトで興奮するのは、我々が野球の面白さを知っているからだ。残念ながら私はクリケットの試合の面白さを理解していないので、動画をみたところで興奮できないでいる。知覚したものだけを我々は認識し、知覚したものこそが自分の世界である。

♢新たな可能性に気づくために
野球の動画をひたすら眺めていて、学んだ気になるときもある。しかしそれだけで、変化していく社会についていくことができるのだろうか?置かれた現状から新たな可能性に気づき、自分の学びにつなげる必要がある。





2019年1月14日月曜日

アームの使い方<内旋外旋・回内回外>②

基礎的なアームの動きです。バイオメカニクス論文でもDrivelineでも、そこそこ(というかがっつり)専門用語が出てきます。現役選手は気にするといろいろごっちゃになったりすることもありますが、指導者は選手を観察するときに知っておいたほうがよいと思います。



2019年1月12日土曜日

アームの使い方<内旋外旋・回内回外>①





EXPLAINING THE ELBOW SPIRAL IN THE PITCHING DELIVERY

https://www.drivelinebaseball.com/2015/05/explaining-the-elbow-spiral-in-the-pitching-delivery/
アームの使い方は、「螺旋階段のように」と説明されています。
「エルボースパイラル」ですね。



ここではテイクバックだけですが、
テイクバックーリリースーフォロー
の一連の動きでは、腕が螺旋状に動いていきます。
ひねられながら、回転しながら、投げる といった具合でしょうか。

トランポリンドリル・ピポッドスローでこの「エルボースパイラル」が養われるとして、動画が添付されています。
https://www.youtube.com/watch?v=hkY1eHGW8bg

https://www.youtube.com/watch?v=g6mniyTOgO8

普通に投げるパターンもありますが、
・肘の屈曲
・手の甲の向き

が特徴的です。
エルボースパイラルがピンと来ない方は、「肘(腕)を回転させる」と考えて頂いてもよいかもしれません。
肘を投球目標(前方)に向ける→肘が空に向く

このとき、肩も一緒に連動して動くのがわかると思います。


※危険な動作
・肘の屈曲ー伸展(肘の曲げ伸ばし)
・手首の屈曲ー伸展(パタパタと叩く動き)
で投げてしまうのは、怪我のリスクが伴います(肘の障害につながりやすい)。
「前でリリースしろ」「スナップをきかせろ」「最後は指で切る」
といった指導は完全に☓ではないのですが、危険な動作を誘発してしまう恐れがあります。



HACKING A PITCHER’S ARM ACTION: A HIDDEN POWER OF OVERLOAD TRAINING

https://www.drivelinebaseball.com/2015/05/explaining-the-elbow-spiral-in-the-pitching-delivery/
こちらの記事では、過負荷トレーニング(プライオボール・ウエイテッドボール)を使うトレーニングによって、アームアクションが変化することを説明しています。

過負荷トレーニングを行うことで、
・腕が螺旋状に上がってくる感覚がわかる
・身体の連動性やムチを使う感覚、しなる感覚がわかる
 としています。

実際プライオボールで投球している選手たちを見て、アームの使い方の変化を感じています。フリーフットが着地した際にボールが肩より上にあり、加速してもストレスがかからない使い方になっています。ボールに力が伝わりやすくなり、投げやすくなったという感覚的な声も、選手から聞くことができています。


実際プライオボールじゃなくてもよいと思いますが、重さや大きさの変化をつけることに大きな意味を感じている最中です。


2019年1月11日金曜日

股割りメソッド(Mac's Trainer Roomより)



https://www.youtube.com/watch?v=zmqc98cRPDk



①ベンチ台に手をついて開脚 つま先上(外旋)
②外旋ストレッチ ベンチに膝を乗せて臀部のストレッチ
③四頭筋〜腸腰筋のストレッチ  ベンチ台横向きに膝立ち→前後
 ※勝手に腸腰筋らのストレッチだと思ってます
④再びベンチ台に手をついて開脚

⑤ステップ台(小さな台)にのってボールを転がす
⑥ジャックナイフストレッチ開脚 主にハムストリングス?
⑦ジャックナイフストレッチ閉脚 
 ※⑤〜⑦は腰から曲げないこと
      ステップ台に乗るのは骨盤の向きに気をつけるため(前傾させて行う)
      腰が支点にならず、股関節が支点になるように





http://www.macstrainerroom.com/archives/806

Mac式ベースボール股割りメソッド


怪我のリスクを抑えるには、胸がつくほどまでになっているとよいわけですね。



なるほどな、と思います。
ストレッチの効果が出るのは、しばらくかかりますから、時間をかけて取り組む必要がありますね。ダルビッシュ投手、つま先の向きが素晴らしいなぁ!

2019年1月8日火曜日

Drivelineのモーションキャプチャ

  • Anthony Brady: Biomechanist, Lead Motion Capture Technician
DrivelineBBで、バイオメカニストをされている方です。モーションキャプチャをTwitter上で公開されています。参考になることが多く、Tweetを拝見しています。


肩甲骨は胴体の回転によって上昇してきます。肘は「上げる」より「上がる」。




赤は少し前、緑は最近のものです。ピポッドスローによってアームのポジションが改善され、最大外旋が深くなってます(緑)。




 Drivelineはいくつかの種類のドリルによってメカニズムを修正しているようです。もちろんそれだけではなく、科学的な原因究明を行っています。勉強になることばかりですね。
 

2019年1月7日月曜日

投手陣改革


我々の高校も、年明けて練習再開しております。再開から数日が経ち、寒さと疲労から動きが悪くなっている部分も散見されています。できる範囲のアプローチをかけて、技術向上に努めたいと思っています。



2019年1月6日日曜日

運動連鎖


私が投手を指導する際に、メカニクスにおいて大切なのは3つあると考えています。

1 並進運動(横の移動)
2 回転運動(骨盤と肩甲骨の回転)
3 運動連鎖(各部分を協調させて投げる)

投球動作では、横の移動で生まれたエネルギーを効率よく回転動作につなげ、ボールの速度を大きくします。うまく横移動する必要があり、その横移動のエネルギーを回転動作に変換して、ボールをより早く動かさねばなりません。それも部分だけを意識するとうまくいかず、各部分を協調させて投げる必要があります。ひとまず今日は、運動連鎖について、です。












2019年1月4日金曜日

テクノロジー・データとコーチング



    TECHNOLOGY, COMMUNICATION, AND THE FUTURE OF COACHING

    https://www.drivelinebaseball.com/2019/01/technology-communication-future-coaching/


    (翻訳と原文を読んで汲み取って考えているのであしからず)
    ざっくりぱっくり要約:技術や分析するテクノロジーを導入していくことについて。

    スポーツバイオメカニクスとは何だろうね



    私は常々「合理的で効果的な練習がしたーい!」って思っています。野球界は結構曖昧な言葉が多いですよね。「体を開くな」「ヘッドを下げるな」「下半身を使え」とか。私があまり上手じゃなかったので、「開いているぞ」と言われても「どこが?どう開いてるの?じゃあどうしたらいいの?」と思っていました。




    ♢「じゃあどうすればいいの?」
    いつも僕が思っていたのは、「僕が下手なのはわかった、今のうごきが悪いのもわかった、じゃあどうしたらいいの?」ということです。「そこは自分で考えようよ」というとこでもありますが、考えているうちに現役生活が終わってしまいました。スポーツ選手は時間との戦いです。できる限り早く上達し、結果を出すことが求められるわけです。


    ♢合理的で効果的な練習がしたい!
    どうして素振りをしているのにうまくならない?練習しているのにうまくならないんだろう?そんな疑問を抱えたまま、引退してしまいました。「もっと練習せい!」で解決かもしれないんですが、偏屈な私は納得できなかったのです。いろいろ考えた結果、指導者の道に進むことになるのですが、「合理的で効果的な練習がしたい!きっともっと簡単にうまくなる方法があるはず!」と思って勉強の日々がはじまりました。


    8月11日 東北学院vs愛工大名電

     8月11日 東北学院vs愛工大名電 5-3 東北学院〇 かんたんなまとめ:初出場の東北学院が優勝候補の名電を撃破。 140キロトリオと激戦区を勝ち抜いてきた名電だったが、東北学院伊東投手の前になかなか点を取ることができない。初出場かつ新聞記事C評価の東北学院、投打がかみ合い長打...